コーヒーかす・油が招く排水トラブル|カフェや飲食店で起きやすい詰まり

飲食店が密集する路地の様子

カフェや、コーヒーを提供している飲食店で、排水の流れが悪くなるご相談をいただきます。厨房ほど油を使っていないのに、なぜ詰まるのか。そう思われることが多いのですが、原因ははっきりしています。

コーヒーかすは水に溶けません。細かい粒のまま配管を進み、わずかな油と一緒になると、管の内側に張り付いて層をつくります。少量ずつでも、毎日続けば溜まります。

株式会社MITUYOSIの池田です。埼玉県越谷市を拠点に、飲食店や商業ビルの排水設備の調査・洗浄から改修工事までを行っています。この記事では、コーヒーかすと油が起こす詰まりの仕組みと、日々の運用で減らせることをご説明します。

目次

コーヒーかすが詰まりを起こす理由

水に溶けません

砂糖や塩と違い、コーヒーかすは水に溶けずに粒のまま残ります。流れているあいだは一緒に進みますが、水の勢いが弱まったところで沈みます。

細かいので、受け止めきれないことがあります

シンクのストレーナーのかごは、ある程度の大きさのものを止めるためのものです。細かい粒は網目を通り抜けます。グリストラップでも、軽い粒は浮きも沈みもしないまま先へ進むことがあります。

油やかすが厚く溜まった飲食店のグリストラップ
細かいかすは、グリストラップでも受け止めきれずに配管へ進むことがあります

溜まった場所が、次を呼びます

一度沈んだ粒は、そこで水の流れをわずかに乱します。乱れた場所には次の粒が引っかかりやすくなり、少しずつ堆積が育ちます。

油と組み合わさると、何が起きるか

コーヒーかすだけであれば、水の勢いである程度は流れていきます。問題は、油と一緒になったときです。

温かいうちは液体だった油は、配管の中で冷えると固まります。そこにコーヒーかすが混ざると、粒を含んだ固い塊になります。これが管の内側に張り付くと、水の勢いだけでは落ちません。

同じ厨房でも、洗い場のシンクとコーヒーマシンの排水が合流する位置から下流で、堆積が進みやすくなります。どちらか一方だけなら流れていたものが、合流したことで固まるためです。

カフェの排水は油が少ないから大丈夫、とは言い切れません。フードメニューを扱っていれば、少量でも油は流れます。

詰まりやすい場所

  • 洗い場のシンク下の排水トラップ。曲がっている部分に溜まります
  • コーヒーマシンや製氷機の排水が合流する箇所
  • 床の排水口(グレーチング)の下。水の勢いが弱く、沈みやすい場所です
  • グリストラップの出口から先の配管
  • 厨房から屋外の枡までの、長い横引きの配管

最後の項目は、埼玉県東部のロードサイド店舗のように敷地に余裕がある建物で問題になります。建物から公共の下水までの距離が長いぶん、途中で沈む機会が増えるためです。

実際にあった現場

東京都武蔵野市の大型商業施設に入っているカフェで、排水の詰まりが起きた現場がありました。洗い場の下の排水管が閉塞し、製氷機側へ排水が逆流している状態でした。

この現場では、トーラーと高圧洗浄機を併用し、詰まりを完全に除去して排水管を貫通させています。費用は165,000円でした。

逆流が起きていたということは、行き場を失った水が別の経路から出ていたということです。この状態になると、営業を続けながらの対応は難しくなります。流れが遅いという段階でご相談いただければ、営業終了後の作業で収められた可能性が高い現場です。

管内カメラで撮影した排水管の内部をモニターで確認している様子
どこに何が溜まっているのかを確認してから作業に入ります

日々の運用で減らせること

設備を変えなくても、入る量を減らすことはできます。

  1. コーヒーかすは、水で流さずに捨てる 抽出後のかすは、そのまま生ごみとして処分してください。シンクで洗い流す運用になっている場合、ここを変えるだけで大きく変わります。
  2. ストレーナーのかごをこまめに空にする 溜まったままだと、水があふれて網目の横を通り抜けます。
  3. 油は紙で拭き取ってから洗う フライパンや皿に残った油をそのまま流さないだけで、配管に入る量が減ります。
  4. 湯を流したあと、しばらく水を流す 熱い湯だけを流すと、油が溶けた状態で配管の奥まで進み、そこで冷えて固まります。後から水を流して、途中で冷えるようにしておくほうが、手前で止められます。
  5. 流れが遅くなった時期を記録する いつから変わったかが分かると、原因の絞り込みが早くなります。

地味な内容ですが、管に入る量が減れば、詰まるまでの時間は確実に延びます。

それでも流れが悪くなったら

運用を変えても、これまでに溜まったものは残っています。すでに管の内側に固着した層は、市販の薬剤では落としきれません。表面を少し溶かすことはできても、層そのものを取り除くには水圧をかける必要があります。

また、ワイヤーなどを無理に押し込むのは避けてください。継ぎ目を傷めたり、詰まりをより奥へ押し込んでしまうことがあります。奥で固まると、取り除く作業の範囲が広がり、費用も時間も増えます。

当社では、まず管内カメラでどこに何が溜まっているのかを確認してから作業に入ります。詰まっている位置が店舗内なのか、建物の共用部分なのかによって、対応する範囲も費用の負担者も変わるためです。

見落としやすい排水

厨房の詰まりというと洗い場を思い浮かべますが、実際には見落とされやすい排水がいくつかあります。

コーヒーマシンの排水

抽出時に出る細かいかすが、少量ずつ毎日流れます。1回の量は少なくても、営業日数を掛ければまとまった量になります。

製氷機の排水

水しか流れないため見落とされがちですが、他の排水と合流する位置によっては、そこが逆流の出口になります。洗い場側が詰まったときに、製氷機側から水が出てくることがあります。

床の排水口

水の勢いが弱く、流れてきたものが沈みやすい場所です。掃除のときに床を流した水と一緒に、細かいかすが集まります。

食洗機の排水

皿に残った油やかすが、まとめて流れます。下洗いをどこまで行うかで、配管に入る量が変わります。

詰まりの症状がどこに出ているかと、原因がどこにあるかは一致しません。製氷機側から水が出てきたからといって、製氷機に問題があるとは限らないのです。

地域によって違う、カフェ・飲食店の事情

当社は越谷市に本店を置き、越谷市・さいたま市・川口市・草加市・春日部市をはじめとする埼玉県全域、東京都(足立区・葛飾区・江戸川区・北区・荒川区ほか)、群馬県を主なエリアとして伺っています。

埼玉県東部(越谷市・草加市・春日部市など)

敷地に余裕があり、建物から屋外の枡までの配管が長くなります。横引きの距離が長いほど、途中で沈む機会が増えます。厨房の中だけを見ていても原因にたどり着かないことがあり、屋外の枡まで含めて確認します。

さいたま市・川口市などの商業施設のテナント

自店の配管と建物の共用配管が途中でつながっています。自店の運用に問題がなくても、他の区画から流れてきたものが原因で詰まることがあります。位置の特定が特に重要になる立地です。

東京都東部(足立区・葛飾区・江戸川区・北区・荒川区など)

厨房のスペースが限られ、グリストラップが小さめの店舗が見られます。受け止められる量が少ないぶん、配管へ進む量が増えやすくなります。前面道路が狭く作業車の駐車場所が限られるため、作業の時間帯は事前にご相談ください。

夏場に増えます

繁忙期で扱う量が増えることに加え、気温が上がって臭いが出やすくなります。繁忙期に入る前に一度状態を確認しておくと、余裕を持って手を打てます。

ご相談から作業までの流れ

  1. お問い合わせ 症状に加えて、営業時間と、作業に入れる時間帯をお聞かせください。
  2. 現地の確認とお見積り 厨房と、屋外に枡があればそちらも拝見します。お見積りと、対応エリア内の出張費は無料です。お見積りは現地調査のあと1〜3営業日以内、緊急の場合は可能な限り当日中にお出しします。
  3. 作業日時の調整 営業終了後の深夜、または開店前の早朝で日程を組みます。
  4. 調査と作業 必要に応じて管内カメラで原因の位置を確認したうえで、清掃や洗浄を行います。
  5. 報告書のお渡し 写真と解説を入れた作業報告書をお渡しします。
  6. 次に向けたご提案 どのくらいの間隔で行えばよいか、店舗の使い方に合わせてお伝えします。

夜間・早朝の作業には別途割増料金が発生する場合がございますので、お見積りの際にご案内いたします。それでも、営業を止めた場合の損失と比べれば、選びやすい判断になるかと思います。

費用はどのくらいかかるのか

作業の範囲によって変わりますが、目安は次のとおりです。

  • 管内カメラ調査 3万円〜9.8万円
  • 部分洗浄 8万円〜18万円
  • 全管洗浄 15万円〜60万円
  • 年間メンテナンス 5万円〜

実際の例として、東京都武蔵野市の大型商業施設に入るカフェでは、トーラーと高圧洗浄機を併用した詰まりの除去で165,000円でした。完全に閉塞してからの対応だったため、この金額と作業時間になっています。流れが遅い段階でのご相談であれば、範囲を絞れることが多くあります。

詳しい内訳は料金プランのページをご覧ください。作業中に想定外の不具合が見つかった場合も、必ず着手前に状況をご説明し、改めてお見積りをご提示します。お客様の許可なく作業を進めて、後から請求することはありません。

よくあるご質問

コーヒーかすは、そのまま流してはいけませんか。

できるだけ避けてください。水に溶けずに粒のまま残り、油と一緒になると管の内側に張り付きます。抽出後のかすは、生ごみとして処分していただくのが確実です。

ディスポーザーがあれば流しても大丈夫ですか。

細かく砕かれても、水に溶けるわけではありません。粒が小さくなるぶん、かえって奥まで進んで沈むこともあります。設備の有無にかかわらず、流す量を減らしていただくほうが安全です。

市販の薬剤で様子を見てもよいですか。

軽い汚れであれば効果が出ることもあります。ただし、管の内側に固まって付着した層は、薬剤では落としきれません。薬剤を使っても症状が戻らない場合は、一度ご相談ください。

営業中に完全に詰まってしまいました。すぐ来てもらえますか。

最短即日でお伺いします。土日・祝日・夜間も緊急のご依頼に対応しております。お急ぎの場合は、フォームよりもお電話でご連絡いただくほうが、状況をすぐに確認できます。

予防のために、どのくらいの間隔で洗浄すればよいですか。

飲食店や排水量の多い施設では、6か月〜1年に1回が目安です。住戸だけの建物は1〜2年に1回ですので、およそ倍の頻度になります。コーヒーかすや油を多く扱う店舗ほど、この目安の短いほうで考えていただくのが安全です。

コーヒーマシンや製氷機の排水も見てもらえますか。

はい、あわせて確認します。詰まりの症状が出ている場所と、原因がある場所は一致しないことがあります。製氷機側から水が出てきたからといって、製氷機に問題があるとは限りません。厨房の排水がどこで合流しているかを含めて拝見します。

商業施設に入っています。費用は誰が負担するのでしょうか。

詰まりが起きている場所が、店舗内の配管か、建物の共用配管かによって考え方が変わります。まず調査で位置を特定し、写真を添えた報告書をお渡ししますので、それをもとに管理会社様やオーナー様とご相談いただけます。

対応エリアの外ですが、依頼できますか。

主なご対応エリアは、埼玉県全域・東京都・群馬県です。このほか、神奈川県・千葉県西部・栃木県につきましても、ご依頼の内容によって対応できる場合がございます。遠方の場合は別途出張費が発生することがございますので、まずはお電話にてご相談ください。

まとめ

  1. コーヒーかすは水に溶けず、細かいのでストレーナーやグリストラップを通り抜けることがあります。
  2. 油と一緒になると、粒を含んだ固い塊になって管の内側に張り付きます。水の勢いだけでは落ちません。
  3. 抽出後のかすを流さない、油は拭き取ってから洗う、湯のあとに水を流す。入る量を減らせば、詰まるまでの時間は延びます。

流れが遅いと感じ始めた段階でご相談いただければ、営業終了後の作業で対応できます。当社は埼玉県全域・東京都・群馬県を中心に対応しております。神奈川県・千葉県西部・栃木県につきましても、内容によってご相談を承ります。

お見積り、および対応エリア内の出張費は無料です。お問い合わせフォーム、またはお電話(0120-545-511)よりお気軽にご相談ください。

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対応エリア

主なご対応エリアは次のとおりです。

  • 埼玉県全域 越谷市・さいたま市・川口市・草加市・春日部市・行田市 ほか
  • 東京都 足立区・葛飾区・江戸川区・北区・荒川区 ほか
  • 群馬県

このほか、神奈川県・千葉県西部・栃木県につきましても、ご依頼の内容によって対応いたします。本店は埼玉県越谷市南荻島にあり、年内には3店舗体制となる予定です。

株式会社MITUYOSI 代表取締役 池田陸哉

この記事を書いた人

池田 陸哉(いけだ りくや)
株式会社MITUYOSI 代表取締役

18歳で個人として開業し、2023年に株式会社MITUYOSIを設立。埼玉県越谷市を拠点に、マンション・ビル・店舗の排水設備の調査から工事までを行っています。

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