グリストラップを放置するとどうなる?悪臭と詰まりの原因、清掃の間隔

油やかすが厚く溜まった飲食店のグリストラップ

グリストラップの清掃は、後回しになりやすい作業です。手間がかかるうえ、少しくらい溜まっていても営業に支障は出ません。ただ、支障が出ないのは、ある段階までです。

先にお伝えすると、グリストラップの放置は、悪臭という形で先に表面化し、そのあとに配管の詰まりという形で戻ってきます。臭いが出ている時点で、配管にはすでに負荷がかかっていると考えたほうがよいです。

株式会社MITUYOSIの池田です。埼玉県越谷市を拠点に、飲食店や商業ビルの排水設備の清掃・調査から改修工事までを行っています。この記事では、グリストラップを放置すると何が起きるのか、清掃の間隔はどう決めればよいのかをご説明します。

目次

グリストラップは何をしている設備か

厨房から出る排水には、油やかすが含まれています。これがそのまま下水へ流れると、配管の中で冷えて固まり、詰まりの原因になります。グリストラップは、その手前で受け止めるための設備です。

内部は仕切りで区切られていて、水の流れをゆるめることで、重いものは沈み、軽い油は浮くようにできています。沈んだものと浮いたものを取り除けば、下流へ流れる量が減る、という仕組みです。

油やかすが厚く溜まった飲食店のグリストラップ
受け止めきれなくなると、本来せき止めるはずのものが配管へ流れ込みます

つまり、グリストラップは厨房の排水を守っている最後の関所です。ここが機能しなくなると、後ろにあるものはすべて配管が受け止めることになります。

放置すると、何が起きるか

1. 厨房に臭いが出る

溜まったものが分解される過程で臭いが出ます。最初は蓋を開けたときだけですが、量が増えると、閉めていても厨房に漂うようになります。

2. 客席まで臭いが届く

実際に、清掃が追いつかず、厨房だけでなく客席まで強い臭いが広がった現場がありました。この段階になると、お客様の体験に直接影響します。詰まってはいなくても、営業への影響はすでに出ています。

3. 受け止めきれなくなり、配管へ流れ込む

溜まった分だけ、受け止められる容量が減ります。限界を超えると、本来せき止められるはずの油やかすが、そのまま配管へ流れていきます。ここから先は、グリストラップではなく配管の問題になります。

4. 配管が詰まる

流れ込んだ油は、配管の中で冷えて固まり、内側に付着します。層になって断面が狭くなり、そこにかすが引っかかって詰まりに育ちます。こうなると、グリストラップを清掃しても症状は戻りません。配管の洗浄が必要になります。

5. 害虫が発生しやすくなる

有機物が溜まった状態は、害虫にとって好条件です。厨房の衛生管理という観点でも、放置は避けたいところです。

清掃の間隔は、どう決めればよいか

一律の目安をお伝えすることもできますが、それが合っている店舗とそうでない店舗があります。溜まり方を決めるのは、次の要素です。

  • 扱う料理の内容。揚げ物が中心の店舗は、当然ながら油の量が増えます
  • 営業時間と席数。回転が多いほど、1日に流れる量が増えます
  • グリストラップの容量。同じ量を扱っていても、容量が小さければ早く溜まります
  • 日々の運用。ストレーナーのかごをこまめに空にしているかどうかで差が出ます

当社では、実際の状態を確認したうえで、その店舗に合った間隔をご提案しています。清掃したときの溜まり具合が分かれば、次の間隔は決められます。

目安として分かりやすいのは、清掃のたびに「前回より早く溜まっていないか」を見ることです。同じ間隔で行っているのに溜まり方が増えているなら、間隔を詰めるか、運用を見直す時期です。

グリストラップの清掃と、排水管の洗浄は別のものです

混同されやすいのですが、グリストラップを清掃することと、その先の排水管を洗浄することは別の作業です。排水管の高圧洗浄については、飲食店や排水量の多い施設で6か月〜1年に1回が目安です。住戸だけの建物では1〜2年に1回ですので、飲食店はおよそ倍の頻度になります。

グリストラップを日々きちんと運用していても、通り抜けた細かい油分は少しずつ管の内側に付いていきます。グリストラップの清掃だけを続けていて、ある日いきなり配管側で詰まる、という流れがよくあります。

自店で行う清掃と、業者に頼む清掃の違い

自店で行うこと

浮いた油をすくう、沈んだかすを取り除く、バスケットの中身を空にする。日々の運用としてこれを続けていれば、溜まる速度はかなり抑えられます。

業者が行うこと

槽の内部を空にして、壁面や仕切りに固着したものまで落とします。日々の清掃では手が届かない部分に、時間をかけて付着したものが残っているためです。また、グリストラップの先にある配管の状態もあわせて確認します。

飲食店の厨房でシンク下に入り排水管を確認している作業の様子
グリストラップの先にある配管の状態もあわせて確認します

自店の清掃を続けていても、業者による清掃が不要になるわけではありません。逆に、業者に任せているから日々の運用は不要、ということもありません。両方が必要です。

実際にかかった費用の例

川口市の飲食店では、グリストラップの清掃と部分的な高圧洗浄をあわせて行い、88,000円でした。

この現場のように、グリストラップの清掃だけでなく配管の洗浄まで必要になるのは、受け止めきれなかった分がすでに配管へ流れ込んでいた場合です。清掃の間隔が空いていた店舗ほど、この組み合わせになりやすくなります。

逆に言えば、グリストラップの清掃を適切な間隔で行えていれば、配管の洗浄まで必要になる回数を減らせます。

よくある誤解

「洗剤を流しておけば大丈夫」

洗剤が効くのは、流れている間だけです。グリストラップの中で分離して溜まったものや、配管の奥で冷えて固まった油には届きません。市販の薬剤も同様で、表面を少し溶かすことはできても、層そのものは残ります。

「臭いがしなければ問題ない」

臭いは、溜まったものが分解される段階で出ます。つまり臭いが出ている時点では、かなり溜まっています。臭いを基準にすると、対応が後手に回ります。

「詰まっていないから清掃はまだでよい」

詰まりは、限界を超えた瞬間に一気に出ます。その前の段階では、流れが少し遅い程度の変化しかありません。詰まっていないことは、余裕があることを意味しません。

清掃の記録を残しておくと、判断が早くなります

グリストラップの清掃は繰り返し行う作業です。だからこそ、記録が残っていると次の判断が楽になります。

  • いつ清掃したか
  • そのときの溜まり具合はどうだったか
  • 配管の洗浄まで必要だったか、槽の清掃だけで済んだか
  • 前回からの期間

この4点が並んでいれば、間隔が適切かどうかが自然に見えてきます。同じ間隔で行っているのに溜まり方が増えているなら、扱う量が増えたか、日々の運用が変わったかのどちらかです。

当社では作業のたびに、写真と解説を入れた作業報告書をお渡ししています。店舗様でも、ご自身で行った清掃の日付を控えておいていただくと、あわせて見たときに全体の流れが分かります。

地域によって違う、店舗の事情

当社は越谷市に本店を置き、越谷市・さいたま市・川口市・草加市・春日部市をはじめとする埼玉県全域、東京都(足立区・葛飾区・江戸川区・北区・荒川区ほか)、群馬県を主なエリアとして伺っています。

埼玉県東部(越谷市・草加市・春日部市など)のロードサイド店舗

敷地に余裕があり、屋外に排水枡が設けられている店舗が多い地域です。グリストラップから公共の下水までの距離が長いぶん、途中で詰まりが起きる箇所も増えます。グリストラップだけを見ていても、原因にたどり着かないことがあります。

さいたま市・川口市などの商業ビルのテナント

ビルによっては、グリストラップが共用で設けられていることがあります。複数のテナントの排水が集まるため、自店の運用だけでは管理しきれません。この場合、建物側との連携が必要になります。

東京都東部(足立区・葛飾区・江戸川区・北区・荒川区など)の路面店

厨房のスペースが限られ、グリストラップが小さめに設けられていることがあります。容量に対して扱う量が多いと、清掃の間隔を延ばすことが難しくなります。この場合、間隔を詰めるか、日々の運用で入る量を減らすかのどちらかになります。

夏場は特に注意が必要です

気温が上がると分解が進みやすく、臭いが出やすくなります。繁忙期で扱う量も増えるため、夏場は普段より間隔を詰めておくと安心です。

ご相談から作業までの流れ

  1. お問い合わせ 症状に加えて、営業時間と、作業に入れる時間帯をお聞かせください。
  2. 現地の確認とお見積り 厨房と、屋外に枡があればそちらも拝見します。お見積りと、対応エリア内の出張費は無料です。お見積りは現地調査のあと1〜3営業日以内、緊急の場合は可能な限り当日中にお出しします。
  3. 作業日時の調整 営業終了後の深夜、または開店前の早朝で日程を組みます。
  4. 調査と作業 必要に応じて管内カメラで原因の位置を確認したうえで、清掃や洗浄を行います。
  5. 報告書のお渡し 写真と解説を入れた作業報告書をお渡しします。
  6. 次に向けたご提案 どのくらいの間隔で行えばよいか、店舗の使い方に合わせてお伝えします。

夜間・早朝の作業には別途割増料金が発生する場合がございますので、お見積りの際にご案内いたします。対応している作業の範囲はサービスのページに掲載しています。

費用はどのくらいかかるのか

作業の範囲によって変わりますが、目安は次のとおりです。

  • 管内カメラ調査 3万円〜9.8万円
  • 部分洗浄 8万円〜18万円
  • 全管洗浄 15万円〜60万円
  • 年間メンテナンス 5万円〜

グリストラップの清掃だけで済むのか、配管の洗浄まで必要なのかで金額が変わります。間隔が空いてしまった店舗ほど、後者になりやすくなります。定期的に行う場合は、年間のメンテナンス契約という形もあり、1回ごとにお見積りを取る手間がなくなります。

詳しい内訳は料金プランのページをご覧ください。作業中に想定外の不具合が見つかった場合も、必ず着手前に状況をご説明し、改めてお見積りをご提示します。お客様の許可なく作業を進めて、後から請求することはありません。

よくあるご質問

清掃はどのくらいの間隔で行えばよいですか。

扱う料理の内容や営業時間によって、溜まり方は大きく変わります。一律の目安をお伝えするよりも、実際の状態を確認したうえで、その店舗に合った間隔をご提案しています。

営業中に作業に入られると困ります。時間の指定はできますか。

店舗様の営業に支障が出ないよう、夜間・早朝の作業スケジュールを柔軟に調整いたします。なお、夜間・早朝作業には別途割増料金が発生する場合がございますので、お見積り作成時にご案内させていただきます。

清掃したのに、すぐ臭いが戻ります。なぜですか。

グリストラップより先の配管に、すでに油が固着している可能性があります。この場合、槽をきれいにしても配管側から臭いが上がります。配管の状態を確認したうえで、洗浄が必要かどうかをご説明します。

汲み取った汚物はどうなりますか。

当社は産業廃棄物収集運搬業の許可を受けております。適切に運搬し、処理いたします。

清掃のあいだ、厨房は使えなくなりますか。

槽を空にするあいだは、水を流していただくことができません。作業にかかる時間は容量と溜まり具合によって変わりますので、営業終了後や開店前の時間帯で日程を組み、営業に重ならないように調整いたします。

ビルの共用グリストラップですが、依頼できますか。

建物の管理をされている方からのご依頼として承ります。複数のテナント様が使われている場合、作業の時間帯について各店舗様との調整が必要になりますので、日程には余裕を持ってご相談ください。

対応エリアの外ですが、依頼できますか。

主なご対応エリアは、埼玉県全域・東京都・群馬県です。このほか、神奈川県・千葉県西部・栃木県につきましても、ご依頼の内容によって対応できる場合がございます。遠方の場合は別途出張費が発生することがございますので、まずはお電話にてご相談ください。

まとめ

  1. グリストラップは、油やかすを配管へ流さないための最後の関所です。機能しなくなると、負荷は配管が受けます。
  2. 放置すると、厨房の臭い、客席への臭い、配管への流入、詰まり、という順で進みます。臭いが出た時点ですでに溜まっています。
  3. 清掃の間隔は、扱う料理、営業時間と席数、容量、日々の運用で決まります。前回より早く溜まっていないかを見てください。

臭いが気になり始めた段階でご相談いただければ、営業終了後の作業で対応できます。当社は埼玉県全域・東京都・群馬県を中心に対応しております。神奈川県・千葉県西部・栃木県につきましても、内容によってご相談を承ります。

お見積り、および対応エリア内の出張費は無料です。お問い合わせフォーム、またはお電話(0120-545-511)よりお気軽にご相談ください。

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対応エリア

主なご対応エリアは次のとおりです。

  • 埼玉県全域 越谷市・さいたま市・川口市・草加市・春日部市・行田市 ほか
  • 東京都 足立区・葛飾区・江戸川区・北区・荒川区 ほか
  • 群馬県

このほか、神奈川県・千葉県西部・栃木県につきましても、ご依頼の内容によって対応いたします。本店は埼玉県越谷市南荻島にあり、年内には3店舗体制となる予定です。

株式会社MITUYOSI 代表取締役 池田陸哉

この記事を書いた人

池田 陸哉(いけだ りくや)
株式会社MITUYOSI 代表取締役

18歳で個人として開業し、2023年に株式会社MITUYOSIを設立。埼玉県越谷市を拠点に、マンション・ビル・店舗の排水設備の調査から工事までを行っています。

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