「排水管の更新工事しかない」と言われたら|カメラ調査で本当に必要か確かめる

床下に入って給排水管の状態を確認している作業の様子

マンションやビルの排水管について、「もう更新工事しかありません」と言われて戸惑っている管理会社様・オーナー様は少なくありません。提示される金額が大きく、工事となれば入居者様への案内も必要になります。判断を急がされている場面もあるかと思います。

先に結論をお伝えします。排水管の更新工事が本当に必要な建物は確かにあります。ただし、原因を確かめないまま決める必要はありません。管の中を撮影して状態を確認したところ、高圧洗浄で流れが戻り、更新工事をせずに済んだ現場もあります。

株式会社MITUYOSIの池田です。埼玉県越谷市を拠点に、排水設備の調査・洗浄から改修工事までを行っています。この記事では、「更新工事しかない」と言われたときに、何を確認してから判断すればよいのかをご説明します。

目次

「更新工事しかない」と言われる場面では、何が起きているのか

排水不良が繰り返し起きている建物では、洗浄や薬剤による処置を何度か行っても、しばらくすると同じ症状が戻ってきます。この状態が続くと、配管そのものが寿命を迎えていると判断され、更新工事の提案につながります。

ここで押さえておきたいのは、症状が同じでも原因は同じとは限らないという点です。排水の流れが悪くなる原因には、次のようなものがあります。

  • 長年の使用で管の内側に油分や汚れが厚く堆積している
  • 配管の勾配(傾き)が不足していて、水が流れきらずに溜まりやすい
  • 継ぎ目のずれや管の変形で、その部分に物が引っかかりやすくなっている
  • 管そのものが腐食し、内部が荒れている

このうち、更新工事でなければ解決しないのは、管そのものが傷んでいる場合です。堆積や勾配が原因であれば、洗浄や部分的な手直しで改善が見込めることがあります。

つまり、更新工事が必要かどうかは、管の中がいまどうなっているかを確認して初めて判断できます。逆に言えば、中を見る手段がないまま提案を組み立てると、どうしても「すべて交換する」という結論に寄りやすくなります。

原因を確かめないまま更新を決めると、どうなるのか

原因が分からないまま更新工事に踏み切った場合、次の3つの負担が発生します。

費用の負担が大きい

排水管の更新工事は、建物の規模と範囲によって金額が大きく変わります。全戸を対象にすれば、洗浄や調査とは桁の違う費用になります。管理組合様であれば修繕積立金の取り崩しを伴い、総会での決議が必要になることもあります。

入居者様・テナント様への影響が出る

更新工事は、住戸内に立ち入る作業や断水を伴います。日程調整、在宅のお願い、生活への配慮と、管理する側の手間も相応にかかります。店舗が入っていれば営業への影響も考える必要があります。

原因が別だった場合、症状が戻る

これが一番避けたい状況です。たとえば流れが悪い原因が勾配の不足だった場合、管を新しくしても傾きが変わらなければ、また同じ場所で水が滞ります。大きな費用をかけたのに改善しないという結果になりかねません。

管内カメラ調査では何がわかるのか

管内カメラ調査は、細いケーブルの先に付けたカメラを排水管の中に入れ、内部の様子を撮影する調査です。目で見て確認できるため、推測ではなく現状にもとづいて話ができるようになります。

撮影した映像からは、次のようなことが読み取れます。

  • 管の内側にどれくらいの厚みで汚れが付いているか
  • 水が滞留している箇所があるか(勾配の不足を疑う手がかりになります)
  • 継ぎ目のずれ、ひび、変形、腐食の有無
  • 詰まりの発生している位置が、建物のどのあたりなのか
管内カメラで撮影した排水管の内部をモニターで確認している様子
管内カメラで排水管の内部を撮影し、その場でモニターに映して確認します

当社では調査の結果を、写真と解説を入れた作業報告書としてお渡ししています。管理会社様からオーナー様へ、あるいは管理組合様の総会で説明する場面では、口頭の説明よりも、実際の写真がある方が話が早く進みます。どのような形式でお渡ししているかは、報告書サンプル紹介のページでご確認いただけます。

更新工事を回避できた現場のこと

あるマンションで、排水管の更新工事しか方法がないと言われていた現場がありました。ご相談をいただき、まず管内カメラで内部を確認したところ、管そのものが使えなくなっているわけではないことが分かりました。

そこで更新ではなく高圧洗浄で対応したところ、施工後は正常に流れるようになりました。結果として、更新工事をせずに済んでいます。とても喜んでいただけた現場として、今でも印象に残っています。

ただし、すべての現場で同じ結果になるわけではありません。調査の結果、更新や部分的な改修が必要だと判断される建物も実際にあります。ここでお伝えしたいのは「洗浄すれば直る」ということではなく、確認してから決めれば、選べる場合があるということです。

洗浄で足りるのか、更新が必要なのか。分かれ目はどこか

調査の結果をもとに、当社では次のように考えています。

洗浄での改善が見込める状態

管の内側に汚れが厚く付いているものの、管そのものは形を保っている場合です。堆積を取り除けば流れる断面が戻るため、高圧洗浄で改善が期待できます。この場合は、あわせて定期的な洗浄の間隔をご提案し、同じ状態に戻らないようにしていきます。

改修や更新を検討したほうがよい状態

腐食が進んで管の内部が荒れている場合、継ぎ目が外れている場合、管が変形している場合です。こうした状態は洗浄では戻せないため、部分的な改修や更新をご提案します。ただしこの場合も、建物全体を一度に更新するのか、傷んでいる範囲に絞るのかで、費用も入居者様への影響も変わります。

掘削して排水管を入れ替えている改修工事の現場
調査の結果、管そのものが傷んでいる場合は改修・更新をご提案します

流れが戻らない原因が別にある状態

勾配の不足のように、管の汚れでも劣化でもないところに原因がある場合です。この場合は洗浄も更新も根本的な解決にはならないため、原因に合わせた手直しを検討します。何度洗浄しても同じ場所で詰まりが起きる建物では、ここを疑って調べます。

当社は調査から洗浄、改修工事までを自社で行っています。調査した会社と工事する会社が分かれていないため、途中で話が振り出しに戻ることがなく、判断の理由もそのままお伝えできます。対応している作業の範囲はサービスのページに、費用の目安は料金プランのページに掲載しています。

埼玉・東京の建物で、排水管に起きやすいこと

当社は埼玉県越谷市に本店を置き、越谷市・さいたま市・川口市・草加市・春日部市をはじめとする埼玉県全域、東京都(足立区・葛飾区・江戸川区・北区・荒川区ほか)、群馬県を主なエリアとして伺っています。地域によって、ご相談の内容には傾向があります。

埼玉県東部(越谷市・草加市・春日部市など)

戸建てと中小規模の集合住宅が多い地域です。当社が伺う建物でも、築年数を重ねたマンションやアパートのご相談が目立ちます。竣工から20年、30年と経った建物では、排水管の内側に汚れが層になって蓄積していることが多く、「最近、下の階から流れが悪いという声が上がってきた」というきっかけでご連絡をいただきます。

実際に春日部市のマンションでは、まず管内カメラ調査だけを行い、状態を確認したうえで今後の計画を立てたケースがありました。調査の費用は49,500円です。全体の工事を決める前に、まず現状を把握するという進め方です。

さいたま市・川口市など

規模の大きい集合住宅や、商業施設・テナントビルからのご相談が増えます。世帯数や入居しているテナント数が多いほど、作業日の調整に時間がかかります。全戸の洗浄を行う場合は、日程を分けて進めることもあります。

東京都東部(足立区・葛飾区・江戸川区・北区・荒川区など)

中小規模のビルや店舗が密集している地域です。前面道路が狭く、作業車を停める場所の確保から相談になることもあります。近隣への影響を抑えるため、作業の時間帯をご相談いただくことも多いエリアです。

季節によって増えるご相談

冬場は、冷え込みによる凍結や配管の破裂に関するご相談が増えます。埼玉県北部や群馬県など、朝の冷え込みが強い地域では特にご注意いただきたい時期です。夏場は、飲食店の繁忙期に合わせて厨房の排水に関するご相談が増えます。

更新工事を検討されるタイミングは、こうした季節の事情とも重なります。冬にトラブルが起きてから慌てて判断するより、落ち着いた時期に一度調査をしておくほうが、選べる手が多くなります。

ご相談から工事までの流れ

初めてご相談いただく管理会社様・オーナー様に向けて、当社での進め方をご説明します。

  1. お問い合わせ お電話またはフォームから、建物の種別、症状、いつ頃から出ているかをお聞かせください。
  2. 現地の確認とお見積り 現地で状況を拝見します。お見積りと、対応エリア内の出張費は無料です。お見積りは現地調査のあと1〜3営業日以内、緊急の場合は可能な限り当日中にお出しします。
  3. 調査 管内カメラで排水管の内部を撮影します。詰まりの位置と、その原因になっているものを確認します。
  4. 報告書のご提出とご提案 撮影した写真と解説を入れた作業報告書をお渡しし、洗浄で足りるのか、改修が必要なのかをご説明します。
  5. 作業日の調整 入居者様やテナント様への影響を抑えられるよう、日程を調整します。夜間・早朝の作業もご相談いただけます。
  6. 施工 洗浄、または必要な範囲の改修工事を行います。
  7. 作業報告書のお渡し 施工後の状態も写真に残してお渡しします。オーナー様への報告や、管理組合様の資料にそのままお使いいただけます。

調査から工事までを当社で行いますので、途中で担当が変わって説明が振り出しに戻る、ということがありません。

費用はどのくらいかかるのか

建物の規模と作業の範囲で変わりますが、目安をお伝えします。

  • 管内カメラ調査 3万円〜9.8万円
  • 部分洗浄 8万円〜18万円
  • 全管洗浄 15万円〜60万円
  • 年間メンテナンス 5万円〜

更新工事は、これらとは桁が変わります。だからこそ、本当に更新が必要なのかを確かめる価値があります。調査にかかる費用と、更新工事にかかる費用を並べて考えると、まず調べるという判断のほうが結果的に負担が軽くなる場面は少なくありません。

詳しい内訳は料金プランのページをご覧ください。お見積りの段階で、どこにいくらかかるのかをご説明します。作業中に想定外の不具合が見つかった場合も、必ず着手前に状況をご説明し、改めてお見積りをご提示します。お客様の許可なく作業を進めて、後から請求することはありません。

よくあるご質問

調査だけをお願いすることはできますか。

はい、管内カメラ調査だけのご依頼も承っております。他社様からのご提案の内容を確かめておきたい、という目的でも構いません。調査の結果、工事が不要と判断されればその旨をお伝えします。なお、現地の確認とお見積りは無料ですが、管内カメラ調査そのものは専用の機材と作業を伴いますので有料です。金額をご確認いただいてから日程を決めますので、見に来てもらった時点で費用が発生することはありません。

洗浄で改善したあと、また詰まることはありませんか。

使用状況によって、汚れは時間をかけて再び付着していきます。そのため、洗浄後は建物の使われ方に合わせた点検・洗浄の間隔をご提案しています。一方で、洗浄しても短い期間で症状が戻る場合は、汚れ以外に原因があると考えて調べ直します。

調査の結果、やはり更新工事が必要だった場合も対応してもらえますか。

はい、給排水設備の改修工事まで当社で対応しております。調査から工事までを当社で行いますので、なぜその範囲が必要なのかを、調査結果と照らしながらご確認いただけます。

調査の報告書は、オーナー様や管理組合への説明に使えますか。

そのままお使いいただけます。写真と解説を入れたPDF形式でお渡ししていますので、社内での共有や、総会の資料としてもご利用いただいています。

対応エリアの外ですが、依頼できますか。

主なご対応エリアは、埼玉県全域・東京都・群馬県です。このほか、神奈川県・千葉県西部・栃木県につきましても、ご依頼の内容によって対応できる場合がございます。遠方の場合は別途出張費が発生することがございますので、まずはお電話にてご相談ください。

入居者様への影響を抑えたいのですが、作業の時間帯は選べますか。

建物の事情に合わせて調整いたします。夜間・早朝の作業にも対応しておりますので、生活時間帯を避けたい場合はご相談ください。なお、夜間・早朝の作業には別途割増料金が発生する場合がございますので、お見積りの際にご案内いたします。

まとめ

「更新工事しかない」と言われたときに、確認しておきたい点をまとめます。

  1. 排水の流れが悪い原因は一つではありません。汚れの堆積、勾配の不足、管そのものの劣化では、必要な対応が変わります。
  2. 原因は管の中を見れば確認できます。管内カメラ調査で状態を撮影し、写真として残せます。
  3. 確認したうえで判断すれば、更新以外の選択肢が見つかることがあります。実際に、洗浄で流れが戻り更新を回避できた現場があります。

大きな金額の判断を前にして迷われている場合は、工事を決める前に一度、中の状態を確かめてみてください。当社は埼玉県全域・東京都・群馬県を中心に対応しております。神奈川県・千葉県西部・栃木県につきましても、内容によってご相談を承ります。

お見積り、および対応エリア内の出張費は無料です。お問い合わせフォーム、またはお電話(0120-545-511)よりお気軽にご相談ください。

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対応エリア

主なご対応エリアは次のとおりです。

  • 埼玉県全域 越谷市・さいたま市・川口市・草加市・春日部市・行田市 ほか
  • 東京都 足立区・葛飾区・江戸川区・北区・荒川区 ほか
  • 群馬県

このほか、神奈川県・千葉県西部・栃木県につきましても、ご依頼の内容によって対応いたします。本店は埼玉県越谷市南荻島にあり、年内には3店舗体制となる予定です。

株式会社MITUYOSI 代表取締役 池田陸哉

この記事を書いた人

池田 陸哉(いけだ りくや)
株式会社MITUYOSI 代表取締役

18歳で個人として開業し、2023年に株式会社MITUYOSIを設立。埼玉県越谷市を拠点に、マンション・ビル・店舗の排水設備の調査から工事までを行っています。

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